猫と歳時記と水泳と

I keep a diary.

どの猫も世界一なり冬篭り  松本恵子

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すっかり冬らしく寒くなりましたね。朝晩は空気が冷たくて、暖かいベットから出るのが億劫です。

木の葉もほとんど落ち、枯木立が澄みきった空気の中でやけにくっきりと輝いて見えます。今年もあと一カ月半。去年よりも素早く月日が経ったように思います。

今年のクリスマスイブは世界で一番かわいい私の大好きな黒猫のクーちゃんの四十九日です。

黒猫のクーちゃんと出会ったのは18年前の冬の朝でした。早朝にジョギングをしていたら、仔猫の鳴き声がして、足元を探したけれどみつからず、その日の昼過ぎに主人と散歩に出た際に、「今朝ね。この辺りで、仔猫に声をかけられたんだけど、姿が見えなくてね」と話をしたとたん、草むらからコロコロと綿菓子のような小さな小さな灰色の仔猫が転がり出てきました。「あんなに大きな声だったのにこんなに小さかったの?」と驚いていると、仔猫は「待ちわびたぞ」と言わんばかりに、私の胸に駆け上がりジャケットの中にすっぽりと収まりました。その時から黒猫のクーちゃんは世界で一番可愛い私の大事な大好きな家族になりました。

今年の夏頃から時々咳をしていたクーちゃんの呼吸が、冬になってから、時折、苦しそうになり、食欲がなくなって1週間ほどで眠るように静かに逝ってしまいました。苦しませたくなかったので、獣医さんと相談して無理な延命はせず自然な最期を迎えました。

クーと一緒に過ごした日々を思い出すと涙が止まらなくなります。いつもいつも温かく可愛く、ずっと傍に寄り添っていてくれました。

 

 

 

ぽっかりと空いた黒猫の形をした心の穴に、我家のやんちゃな白茶虎猫たちが出入りしています。寂しさを紛らわすには、仔猫たちの暖かいぬくもりがよく効きます。

それに、どんなに悲しくても寂しくても日常生活の雑事や仕事は容赦なく迫ってくるので、日々の仕業に追われている間に時が経ち、クーちゃんのお葬式も終わり、少しゆっくりと過ごしています。

 

ぼちぼちと心を元気にして、また、猫たちとの暖かい日々の写真を撮っていきたいと思う今日この頃です。